卵を包む。この簡素な構造に深い感銘を受けたのは戦後間もない少年の頃です。流通の変遷(生活様式の変化)とともに、その姿は失せたとはいえ、今も私の心に深くパッケージデザインの原点として刻まれています。日本人が(培ってきた)自然と共生してきた感性があります。
わたくしたち日本紙工は、そのパッケージを核として、社会に貢献しようという企業です。多種多様なチャンネルから生まれてくる新しいメディアや新しいビジネスと整合し、いかにうまく実体化し、成果を得ることができるか、わたくしたちにはまだまだ自然から学ぶべき多くがあります。
日本紙工にはさまざまな能力を持った人が目的やニーズに合わせてチーム編成されます。チームにはあらゆる情報が集められ、整理され検討を重ねてデザインの方向が決定され、デジタル技術の駆使で、よりリアルな提案を可能にしています。
いち早く取り組んだデジタル化は、生産技術や品質管理において今も進化をつづけています。加えて、歴史が育んだ職人的技術や経験を大切にし、活かすノウハウも日本紙工の生産体制には組み込まれています。
こうした一貫体制はパッケージに限らずあらゆる分野に活かされています。確かな技術、クオリティの向上からはじまったわたくしたちの取り組みは際限なく地球資源・社会環境に配慮した新しい技術とサービスの開発にその領域を広げています。
こうした広範な視点からパッケージ&印刷を俯瞰していこうとしているのが日本紙工の基本的な姿勢です。これもクライアントの皆さまとより強いパートナーシップを築いていくための、わたくしたちの挑戦です。